スノーピークテントの組み立て方について
ここでは初心者や女性一人でも簡単で正確なスノーピークテントの設営ができるようにわかりやすく解説したいと思います。
まずは2枚の写真を比べて下さい。いかがでしょうか?せっかくいいテントを持っていてもいざ設営した場合にヨレヨレの状態のテントよりシワなくビシッと設営したほうが格好いいですよね。上と下の写真は見た目もです正しく綺麗に設営することとしっかりガイラインを張ることによってテントの耐風性とインナー内の快適性が全く違ってきます。
スノーピークドーム型テント10分設営方法
・テントの設営前に確認する重要なこと
極力テント出入り口に風が当たらないようにキャンプ場の風向きを確認しましょう。(特に前室)風向きがよくわからない場合にはチェックイン時にキャンプ場ベテランスッフに確認することをおすすめします。
前室のテントフレームはインナーフレームより細く材質の仕様も1ランク下の場合が多く強風時は折れる確率が一番高くなります。また雨の吹込みが風向きでかわりますので出入りで不快な思いをすることになります。
テント設営後に車で買い出しや場外の温泉にでかけたりと車を動かす場合も多々ると思います。まずはお隣に車を停めるスペースの意思表示と確保をお隣のサイトに一声ご挨拶することをすすめします。また混み合っている場合などはお隣サイトのタープのガイラインが近かったりすると足を引っ掛けて転倒し怪我をすることも考えれれます。
降雨時に流れ出した雨がインナーの下に貯まらないか確認をしましょう。凹凸を見ればわかりますが雨が溜まりやすい芝にはカビが生えていたり晴れていても地面を触ると湿気が多いのがわかりますので必ず確認することをおすすめします。また地面が低い方に寝転んだ時に頭の向きがならないようにしましょう。
風の影響で枝などの落によるフライシートの裂けや汚れ雨だれによる葉の着色汚れなどが起きます。
小石や枝などは極力取り除きましょう。就寝時に不快な思いをすることになります。またテントの底生地を傷める原因となりますので家族総出で取り除くことをおすすめします。
・テントの設営順
それではテントの設営を解説したします。使用しているテントはアメニティドームSです。ドーム型のスタンダードな構造のテントです。
アメニティドームS パーツ内容
✓インナー
✓フライシート
✓フレーム4本(インナー用3本/全て同じ長さ3本 /シルバー ・前室用1本/フレーム末端黄色)
✓ペグ&ガイライン
✓グランドシート
スノーピークのドーム型テント(アメニティドーム/ランドブリーズシリーズ/ドックドームなど)のフレーム本数は4本か5本がほとんどです。小型テントの部類に入るアメニティドームSなどはインナーフレームが3本で設営しますがフレームが同じ長さなので迷うことはほとんど無いですよね。最近のテントは当たり前のようにフレームの末端色とスリーブまたはフレームを差し込むピンやループなどが分かりやすいように黄色や赤などの同一色にされておりスムーズに設営ができるように色分けされています。実は日本のメーカーがとても親切なだけで海外製テントなどの多くはそここまで親切ではありません。当然取り扱い説明書も英語だったりしますので設営に慣れるまで迷いがちです。キャンプが余暇から趣味に変わるタイミングで他社テントにも興味が湧く時期が出てくると思います。そこで使用するフレームの長さ覚えておくと取り扱い説明書がなくても設営がスムーズにできるようになります。
・2~3人用小型ドームテントフレーム4本の場合
例)インナー3本使用+前室1本使用
A:インナーフレーム3本同一長/前室フレームが一番短く細い
A:インナーフレームメイン(X)2本同一長/インナーサイドフレーム1本は一番長い/前室フレームが一番短く細い
・4~6人用ファミリー型ドームテントフレーム4本の場合
例)インナー3本使用+前室1本使用
A:インナーフレームメイン(X)2本同一長/インナーサイドフレーム1本は一番長い/前室フレームが一番短く細い
・4~6人用ファミリー型ドームテントフレーム5本の場合
例)インナー4本使用+前室1本使用
A:インナーフレームメイン(X)2本同一長/インナーサイドフレーム2本同一長。メイン(X)フレームより長い/前室フレームが一番短く細い
3.フレーム4本を接続します 4.メインフレーム2本をインナーのスリーブにX状態に通します
5.ピンに差し込む
6.メインフレームは4ヶ所インナーのピンに差し込みますが前側ピン1ヶ所は差さずに残します。両端を差し込んでいるスリーブは写真のように弓形になります。弓形になっているスリーブが片側に寄っていたりしわになっている場合は手でスリーブが均等になるように伸ばします。そのままにしているとフレームが曲がってしまいます。
7.インナーを立ち上げます。1ヶ所残っているインナーのピン隣にペグを打つループ紐がありますのでしゃがんだ状態で靴底でループを踏みます。左手でスリーブを持ち右手でフレームを持ちます。
8.スリーブは手前(自分側に⬅)引きく。フレームは対角線上後ろ側差し込んでいるピンに向かって(➡)押す。
✓左手は引く
✓右手は押す
9.立ち上がりピンを差し込みます 10・サイドフレームをスリーブに通します
11.サイドフレームをインナー左右のピンに差し込みます 12.メインフレームとサイドフレームをベルクロで固定します
13.インナーとフレームをフックで固定します。フックはテント上部から固定しましょう 14.前後の出入り口はペグを打つ前に閉じていることを確認しましょう。開いたままペグを打ち込むとファスナーが閉じにくくなることが多くなります。
15.インナーテントが飛ばないようにペグで仮固定をします 16.ペグで本固定をします。フレーム角度の延長線上にペグは打ち込みます
補足
インナーテントのボトム(床)にシワがよらないキレイなペグの打ち方(順番と固定)
前側右➡前側左(出入口のファスナーは閉じた状態)➡後ろ側右➡後ろ側左
➡サイドフレーム右側➡サイドフレーム左側
18.前室を支えるビルディングテープの固定は多くの方がピン/リングの外側にペグを打ち込んでいますが間違いです。写真でわかるようにビルディングテープは設営後にバックルを外すようになっています。これは設営後に足を引っ掛けて転倒したりするおそれがある為と設営後に外側にペグを打ち込んでからバックルを外すとペグループの遊び分が外側に広がりますので前室のファスナーが閉まらなくなります。また適正なテンションがかからなくなりますので広がった分フレームに負荷がかかります。もちろん前室の高さも低くなります。正解はビルディングテープの内側にループをセットしペグを打ち込むことです。風が強い時などはビルディングテープは外さず使用することをおすすめします。
19.フライシートを用意します。きれいに畳んだ状態だと設営が早いですね 20.前後を確認しフライシート天井部の縫製の両端を持ちインナーテントに被せます。風上側からかけけるようにしましょう
21.フライシートを被せた状態。 22.前室のフレームをフライシートのスリーブに通します。スリーブを手前に引っ張りながらフレームは押し込みます
設営補足
フライシートのスリーブはインナースリー部に比べて滑りが悪いです。入れる反対側から二人がかりでフレームを引っ張る光景をよく目にしますがスリーブ内で写真のようにフレームの接続部が半抜け状態で設営をしてしまいます。フレームが折れたり裂けてしまいますので気をつけましょう。
23.前室左側ビルディングテープのリングにフライシート前室のフックを引っ掛けます 24.フライシートを被せた状態。インナーテントとフライシートの固定はまだしません。
25.フライシートとフレーム各所をベルクロで巻きつけます 26.インナーメインフレームとサイドフレームは固定フックの上からベルクロで巻きつけます
27.フライシートと前室のバックル2ヶ所を接続 28.前室はペグで固定しないと自立しない為最初に固定したほうが楽です。また綺麗に設営するには前側から後ろに非テントを引っ張る感じでペグダウンすたほうがシワなくきれいに設営ができます
29.フライシートとインナーのバックル固定をしながらペグの打ち込みを同時に行う 30.フライシートにロープの取り付けのペグの固定をして最後に自在でテンションをかけロープの緩みを取り除きます
フライシート下側グロメットに短ロープの取り付をおすすめします!
テントには一般的に必要最低限のペグとロープしか付属しておりません。写真のフライシートグレイカラーロゴ部下に短いロープがペグ打ちされているのがわかるかと思います。こチラにロープを取り付けることによってフライシートとインナーテントの間に隙間が大きくできるようになります。結露防止と雨などが降ってもスライシートとインナーテントが干渉しないため濡れることがありません。快適性がまったく変わってきますので取り付けをおすすめします。ロープは専門店であれば1メートル単位から切り売りしてくれます。3mm~4mmのロープを必要分購入できます。
・番外編~きれいに魅せる~
フロントの大型パネルやインナーテントの出入り口などの巻き上げは外側から巻かずに内側から巻き上げると見た目もきれいです。また雨が降ってきた場合に巻き上げに水がたまりますので内側から巻き上げることをおすすめします。
巻き上げは1人で数秒でできます。まず下側にパネルをひっぱります➡左右の角を自分の肩ほどに内側に折り込みます➡巻き上げるだけです。D字型のインナーテントの出入り口も同じで角を内側に折り込んで巻き上げるだけです。
・フロントパネルの有効活用と雨対策例
広い前室と横からの出入りが可能なアメニティドームシリーズは前室のパネルの活用で様々天候に対応した設営バリエーションができるのも魅力です。
収納ケースに必ず入るテントのたたみ方/収納方法
ドーム型テントのフライシートのたたみ方を覚えると形の複雑なテントやのタープも大きさにかかわず必ず収納ケースに収まるサイズにたたむことができるようになります。
・テントのたたみ方(ペグやベルクロなどを外した状態からご説明いたします)
1.フライシート天井部縫製の両端をつまむ 2.風上にフライシートを運ぶ
3.フライシートの左右をしっかり合わせ2つ折りにします 4.天井のRを取り真っ直ぐになるようにたたみます
5.フライシートの左右の▷部を内側に折込みます 6.左右の▷部を中央に折り込みます
7.左右の▷部を中央に折り込みます 8.重ね折りし収納ケースをフライシートの下側に置きます(天井部に丸めると空気が抜けない為)
9.インナーテントの出入り口の下側ファスナーを開けます(丸めた時に空気が堪らない為) 10.サイドフレームを外します
11.メインフレームの前側を両方外します 12.メインフレームを2つ折りにしたたみます
13.さらに2つおりにしながらたたみます。 14.インナーテントをきれいに広げます
15.左右を中央に折込みます 16..左右を中央に折込みます
17.丸めます 18.フライシートとフレームをフライシートの天井部側に置きます
19.フライシートと一緒にす巻きにします 20.この巻き方をすると左右のロゴが必ず上になります!!
20.収納ケースを上から被せます 21.収納ケースを1回転させると終了です!
きれいにたたむことにより次回の設営がとても楽になります。
スノーピークテントの組立方まとめ
テントをシワなくきれいに組み立てることや正しいロープの角度とペグの打ち込み方をすることによってはじめてスノーピークテントの高スペックな仕様が発揮されます。思い出に残る楽しいキャンプを過ごせる参考になれば…と思います。