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2021年 10月10日 朝日連峰縦走にソロ(日帰り)に行ってきました!

天気:【 スタート時 :曇り 】【 昼時:晴れ 】【 下山時・晴れ 】
気温:スタート(640m付近)9度
大朝日岳山頂:(1,871m付近)8度
風速:(1,871m付近) 1~2m

毎度っ!山とエコの井戸です。
10月10日(日曜日)朝日連峰を日帰りでソロ縦走してきました。土曜日はお仕事でしたが夜中に自宅を出発して現地で仮眠をとって夜明けとともに行動開始。当日のテンクラA♪でしたが…尾根はガスガス…でも雄大な景色と紅葉でテンションマックスでした

朝日連峰とは?

朝日岳は山形県と新潟県の県境上・朝日山地の南部にある山塊です。主峰の大朝日岳は県境ではなく山形県に属します。その他北東に小朝日岳・北西の県境上に西朝日岳があります。 北の出羽三山・南の飯豊連峰とともに磐梯朝日国立公園に含まれます。朝日という山の名は日本に十数座あるが「朝日連峰」といえばこの山のことを指します。 

・標高:1,870 m
朝日連峰所在地:山形県小国町・朝日町・大江町・西川町・新潟県村上市
・登山適期:6月中旬~10月中旬

大朝日岳への主な登山ルートは?

主要の登山口は3ヶ所になります。いずれも大朝日岳を目指すルートになりますが片道行程時間が6時間平均となっております。山頂避難小屋を含めて宿泊可能となっておりますので(テント泊も可)無理をして往復や周遊をせず体力を回復させた後別なコースから景色を楽しみながら下山することをおすすめします。

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①日暮沢コース(片道8時間 ・西川町)

コース1. 日暮沢避難小屋⇒古寺山⇒小朝日岳⇒大朝日岳↩(往復)
コース2. 大朝日岳⇒中岳⇒西朝日岳⇒竜門山⇒清太岩山⇒日暮沢避難小屋(周遊)
山小屋 日暮沢避難小屋・大朝日岳山頂避難小屋・竜門山避難小屋

日暮沢避難小屋までのアクセスは半分以上は舗装路 。雨天時などで増水した場合に日暮沢避難小屋付近渉が必要な場合があり注意が必要です。駐車場は小屋前に10台程度可。
※コースの特徴は「今回の井戸の行程」を参照

②古寺鉱泉コース(片道6時間・大江町)

コース1. 古寺鉱泉⇒ハヌキ分岐⇒古寺山⇒小朝日岳⇒大朝日岳 ↩(往復)
コース2. 古寺鉱泉⇒畑場峰⇒鳥原原山⇒小朝日岳⇒大朝日岳 ↩(往復)
山小屋 鳥原山避難小屋・大朝日岳山頂避難小屋(協力金1500円)

コースが2つありますが歩きやすいのはコース1の古寺山を経由するコースです。朝日連峰の中でも比較的歩きやすいコースだと言われております。多くの方がそちらのコースを選択しているかと思います。鳥原山を経由するコースは鳥原山避難小屋で給水ができます。

樹林帯から岩場の急登を登り稜線に出るとそこからは山頂までは気持ちの良い稜線歩きが楽しめます。視界も開け周りの山々を眺めながら散策することができます。古寺山の山頂からは小朝日岳と大朝日岳の素晴らしい眺望が観られます!

③朝日鉱泉コース(片道6時間/中ツルコース・朝日町)

コース1. 朝日鉱泉(有料宿泊施設)⇒中ツル尾根⇒大朝日岳 直登コース ↩(往復)
コース2. 朝日鉱泉(有料宿泊施設)⇒ 鳥原原山⇒小朝日岳⇒大朝日岳 ↩(往復)
コース3. 朝日鉱泉(有料宿泊施設)⇒卸影森山⇒平岩山⇒大朝日岳 ↩(往復)
山小屋 鳥原山避難小屋・大朝日岳山頂避難小屋(協力金1500円)
※朝日鉱泉ナチュラリストの家(有料温泉宿泊施設・食事あり)

最短コースは中ツル尾根の直登になりますが「日本100大急登」 に数えられており後半の2合目~4合目はかなりの我慢が必要です。水場は麓を含めて4ヶ所ありますが行程途中の「階段状の橋の沢」の(出合い手前の階段状の橋が架かってる沢)橋のたもとで給水でき急登前最後の給水場でおすすめです。4合目~6合目付近のブナは本当に太く立派で日本一とも言われる見ごたえのあるブナ林です。尾根上からは眺めもよく振り返れば「21世紀に残したい自然100選」にも選ばれた日本一ともいわれる広大なブナの原生林が眼下に広がります!

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井戸
中ツル尾根は僕も何度か登っていますが水場がありますのでスタート時から飲料分の重量を多少でも軽くして上がれます。日帰りピストン(往復)・小屋泊縦走と経験がありますがが夏場の中ツルはおすすめしません 笑)。水場ですがいくつか注意が必要です。 「階段状の橋の沢」 は夏場も水は枯れること無く給水ができますが「長命水」(4合目にある水場)ですが登山道から急崖を100mほ下る必要があり水量も少なく特に乾燥期(特に秋)は枯れることも多くあてにしない方が良いと思います。リスクを犯して給水をする必要はないですね…また積雪状況にもよりますが6月中旬位まで残雪により水場には行けないことが多いため夏山シーズンいがいは飲料は最初から用意する必要がありますの注意して下さい。
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朝日連峰はテント泊(幕営)禁止です!テント泊が出来るのは1ヶ所のみ!

朝日連峰はテント泊が禁止です。もしテントを張るなら竜門山(岳)に繋がる以東岳の裾野にある大鳥キャンプ場(野営場)にテントは張れませんの。基本的に長い日帰り行程か避難小屋泊しかありませんので注意が必要です。

朝日連峰は山小屋泊が基本!!
主要3つの山小屋の情報

朝日連峰は豪雪ですが夏場は暑く行程が長いので体力をかなり削られます。秋は日が短くリスクが高くなるので無理をせず避難小屋に宿泊するのが一般的な縦走行程です。水場も比較的豊富ですし残雪期から10月中旬までは避難小屋に小屋番がおりますので安心して小屋泊ができます。(避難小屋のため寝具や食料はすべて個人で背負う必要があります。いずれも宿泊協力金として1500円が必要です)

・鳥原山避難小屋

所在市町村朝日町
形態避難
山系朝日連峰
主なやまがた百名山山域鳥原山・大朝日岳・小朝日岳
築年1986年
収容人数25人
構造木造2階建
施設料金協力金/1,500円(常駐期)
開放時期7月中旬~10月上旬管理人常駐/それ以は外無人開放
水場小屋近く
トイレ別棟
予約・問い合わせ先0237-67-2111(朝日町役場内 朝日山岳会)
URL
その他各自感染症予防を心掛け利用してください

・大朝日岳山頂避難小屋

所在市町村西川町
形態避難
山系朝日連峰
主なやまがた百名山山域大朝日岳
築年1999年
収容人数70名
構造鉄骨2階建
施設料金 協力金・常駐期/1,500円(協力金/常駐期)
開放時期管理人常駐:6月中旬~10月中旬/それ以外は無人開放
水場小屋近く
トイレ小屋内
予約・問い合わせ先0237-62-2111(大江町役場内:大江山岳会)
URL
その他各自感染症予防を心掛け利用してください

・竜門山小屋

所在市町村西川町
形態避難
山系朝日連峰
主なやまがた百名山山域大朝日岳・以東岳
築年2002年
収容人数50人
構造鉄骨2階建
施設料金協力金/一般:1,500円/大学生以下/1,000円/中学生以下/500円
開放時期7月中旬~8月中旬の土日・繁忙期常駐/それ以外は無人開放
水場近場
トイレ小屋内
予約・問い合わせ先0237-76-2416(志田さん)
URL
その他避難小屋のため予約不可。各自感染症予防を心掛け利用してください
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その他・7つの山小屋(避難小屋)

狐穴避難小屋 54人収容(以東岳・大朝日岳)協力金:一般/1,500円/大学生以下/1,000円/中学生以下/500円・開放7月中旬~8月下旬の土日の繁忙期常駐/それ以外は無人開放・水・トイレあり
以東岳避難小屋 20人収容(以東岳) 協力金:1,500円・6月下旬~10月上旬は土日の繁忙期管理人常駐/それ以外は無人開放・水場は徒歩往復20分・トイレあり
大鳥小屋(タキロウ山荘)100人収容(朝日連峰)協力金:1,500円・6月下旬~10月上旬は土日の繁忙期管理人常駐/それ以外は無人開放・水・トイレあり
天狗角力取山避難小屋 40人収容(天狗角力取山・障子ケ岳)協力金:1,500円・6月下旬~10月上旬は土日の繁忙期管理人常駐/それ以外は無人開放・水は徒歩近場・トイレあり
日暮沢避難小屋 50人収容(大朝日岳・小朝日岳) 協力金:一般/1,500円/大学生以下/1,000円/中学生以下/500円・通年開放・水は徒歩近場・トイレあり
祝瓶山荘 30人収容(祝瓶山)協力金:一般/1,000円・通年無人(常時施錠、鍵は長井山岳会で管理/使用希望者は0238-88-2577へ)・水は徒歩近場・ トイレなし(長井市管理の公衆トイレ/小屋から10mの距離)
葉山山荘 15人収容(葉山)協力金:なし・通年開放・水は徒歩200m・トイレあり (別棟)

・朝日鉱泉ナチュラリストの家

所在市町村朝日町
形態営業
山系朝日連峰
主なやまがた百名山山域大朝日岳・小朝日岳・鳥原山・頭殿山
築年1986年
収容人数40人
構造木造2階建
施設料金8,000円+税(一泊二食)/ 4,500円+税(素泊まり)
開放時期5月上旬~11月上旬
水場小屋内
トイレ小屋内(洋式あり)
予約・問い合わせ先090-7664-5880(衛星固定電話)
URLhttps://www.asahikosen.com/
その他日帰り入浴・昼食可

大江町朝日連峰古寺案内センター

所在市町村大江町
形態営業
山系朝日連峰
主なやまがた百名山山域大朝日岳・小朝日岳・鳥原山
築年2019年
収容人数25人
構造木造2階建
施設料金1泊2食付き9,000円(税込)/素泊まり5,000円(税込)・シャワーのみ500円
開放時期積雪期を除く
水場小屋内
トイレ小屋内
予約・問い合わせ先090-4638-7260(衛星電話)
URLhttp://oekanko.jp/asahirenpo/#kodera
その他
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朝日連峰 日暮沢コースとは (今回のコース)

朝日山地の中でも主峰の大朝日岳を中心とした朝日連峰の縦走コースです。しかし一般的な登山対象とされている北の以東岳から南の祝瓶山までの縦走コースは30km以上のロングコースとなり一般的には1泊~2泊を小屋泊をしながら朝日連峰楽しみながら縦走します。

コース難易度

合計距離: 22.1 km 最高点の標高: 1832 m 最低点の標高: 629 m
累積標高: 2827 m 体力レベル★★★★☆技術的難易度★★★☆☆
・ハシゴ、くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要
夏季日帰コースタイム 参考 12時間55分
参考 1日目 (小屋泊)
日暮沢小屋(200分)ハナヌキ峰分岐(110分)→小朝日岳(125分)→大朝日小屋 泊
参考 2日目大朝日小屋(15分)→大朝日岳(10分)→大朝日小屋(90分)→西朝日岳(50分)→竜門山(40分)→ユーフン山(30分)→清太岩山(120分)→日暮沢小屋
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井戸

一般的な登山コースに記載のコースタイム時間は×1.0の歩行速度で記載されています。今回のコースを標準的なコースタイムで歩くと休憩を入れると18時を過ぎてしまいます。10月は16時を過ぎると暗くなり気温もぐっと下がります。どんな山でも秋から冬は必ず登山計画時は現地の日没時間を確認して余裕をもった行程にしましょう!

秋~冬は僕はソロ縦走時に限らず行動は15時を目安に下山・宿泊地に到着するように行程を立てます。当然歩く距離が長くなる場合は前倒しをした早いスタート時間を設定します。今回はソロで自分のペースで歩けるためコースタイムの半分の13時を目安にプラス・マイナス40分で行程を考えました。

※僕のソロの行程はマネはしないで下さいね。だいたいコースタイムの半分の時間で行程を終えるように作成しております。
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今回の行程表は?


今回井戸は日帰り7時間20分(休憩含)!!

-上り-

1
スタート 日暮沢小屋

AM 5:00

2
ハヌキ峰

AM 6:10(60分)

3
古寺山

AM 7:03

4
小朝日岳

AM 7:27(147分)

5
大朝日小屋

AM 8:42

6
大朝日岳

AM 8:51(230分)

②竜門滝を過ぎハヌキ峰の分岐点へ

③分岐を過ぎて最初の水場はスルー。1450m付近の雲海

⑤⑥ 小朝日岳過ぎからめちゃガスが出て写真は諦めひたすら飛ばして山小屋(大朝小屋)で軽く休憩。そして一気に大朝日岳へ。(T_T)安定の視界ゼロ!!(爆) 昼前から晴れてくるはず…

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-下り

1
大朝日岳

AM 9:08

2
大朝日小屋

AM 9:17

3
西朝日岳

AM 9:40

4
竜門山

AM 10:15

5
ユーフン山

AM 10:40

6
清太岩山

AM:11:00

7
日暮沢小屋

PM 12:20(220分)

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・累積標高差を事前に確認することが下山時間の目安になる!

一般的な目安として標高差が1200mを超えてくると上級者向きの山です。600m以下であれば比較的初心者でも登りやすいとされます。中間の600~1200mは中級者向きとなります。

コースの距離や時間だけで必要な体力度を判断するは難しいですね…短い距離でも傾斜がきついとしんどい登山になりますし歩行時間も増えます。逆に標高差が大きくても傾斜が緩やかな場合は距離は長くなりますが登りやすく楽に歩けることがあります。

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井戸
東北の山は2000mクラスの山でも裾野が広く県をまたぐ山も沢山あります。北アルプスや八ヶ岳も勿論厳しいコースは沢山ありますが僕が歩いた中でも3本のキツさは夏場の飯豊連峰の梶川尾根コースからの縦走ですね。縦走は夏場で40キロ行程。そしてテントを担ぎました!!累積標高差が4000mほどでさすがに死にました 笑 。ボロボロになりました…。梶川尾根は当然冬場は豪雪なの歩けませんが春の残雪期も危険ですし3000m峰縦走が楽に感じる位のコースです。コースはしっかりしていますが登山者は年間を通じてほとんどおりませんね。キツイので一般の登山の健脚者でも音を上げるコースですがもしチャレンジする機会があればテントを担がず夏場は避け夏の終りにチャレンジいすることをおすすめします。景色がヤバいくらいすごいです!!毎日脚と体幹を鍛えてないと絶対に登ることはできませんが飯豊の梶川コースを目標として登山スキルを上げて一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?景色はおそらく皆さんが観たことのない雄大な山並で息を飲むと思います!!

今回の山業道具とキモは?

・給水
持って行ったのは1Lの飲料のみ(プラティクスにアイソレーション)。上がり・稜線上・下りと3回現地で給水出来たのでおよそ3L(3kg)背負わなくてすんだのは大きいですね。登山時は予め正確な水場の情報確認は必要です。給水出来ると決め込んで行くと夏場に水が枯れていたりする場合も多いですし残雪時期の春はまだ雪の下…なんてこともザラです。必ず直近の登山情報を確認することをおすすめします!

・登山靴
日帰り・20キロ以上の行程をお昼までに下山・ザックは15L・気温は高め・登山道は岩場が少なく比較的歩きやすく整備・当日まで雨が多い週…

以上をキーワードに僕がチョイスしたのはサロモンのハイカットのトレランシューズ。滑りやすい林道でもしっかりグリップしてくれるラグ。ハイカットなのでゲーターも不要です。一番は登山靴より軽いので早く歩けます!!また登山靴より脚の疲れは少ないですね。

僕は最近登山靴にかんしては厳冬期や厳しい岩場歩きやミックスが多くなければ比較的軽いトレランシューズでいいと思っています。トレランシューズの靴底にある凹凸の滑り止めのことをラグといいます。ラバー素材で作られておりラグの深さとかかとの配列によってグリップ力が異なります。ラグがないものから深さ6mmのものまで種類があります。

ラグの深さが6mmのものは傾斜やぬかるみでは優れたグリップ力を発揮する一方で設置面が少ないため樹木の根っこが多い樹林帯などのツルツルした地面の上では滑りやすい傾向にあります。

トレイルランニングシューズのアウトソールには滑りにくさに特化した素材が使われています。

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井戸
トレイルランニングシューズのアウトソールには滑りにくさに特化した素材が使われています。 走るわけではないので僕は登山で履く場合には 安全性を重視しのたアウトソールの素材を使用しているシューズを選ぶといいと思います。

大きく3つに分けて、サロモンのコンタグリップ・タイヤで有名なミシュランのグリップ・登山靴でも採用されているビブラムのグリップが有名ですね。
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かかと付近のラグはランダム配列のものが滑りにくい

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井戸
登山メインで履くトレランシューズのソール選び(個人的な見解)
・ラグが5ミリ
・ラグがランダム配列
・ミドルカットタイプ
・ソールはやや厚めでクッション性があるもの

登山者の多くはおそらく足首がホールドされている登山靴に慣れていますのでミドルカットタイプのシューズでグリップ感が強いラグを履くと安心感があると思いますね。

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